献立づくりのポイント

健康な生活習慣は、献立づくりから始まるといっても過言ではありません。日々、適切な献立を考え、食生活のバランスを整えれば、体も心も大きく変わっていくはずです。献立づくりのポイントをご紹介いたします。

バランス

言うまでもなく、食事にはバランスが極めて大事ですよね。朝、昼、晩のそれぞれにおいて、きちんと栄養バランスがとれているのが理想でしょうが、それは簡単ではありません。少なくとも1日3食を通して必要な食品をとるように心がけたいところです。

1日のトータルで考える

たとえば、朝は納豆や豆腐のみそ汁などでたんぱく質をとったら、昼は魚料理、夜は野菜とお肉の料理といった具合です。そうすれば1日のトータルでさまざまな種類のたんぱく質をとることができます。それでもフルーツや野菜は、朝、昼、夜問わず食べたいところです。

めん類やどんぶり物などの一品料理になりがちな昼食は、できればおひたしやサラダなどを添えましょう。

夕食は「一汁三菜」

夕食の基本は一汁三菜です。朝食と昼食の過不足を補うような献立にしましょう。ただし夜は日中と違ってエネルギーの消費が少ないので、食べすぎには気をつけ、不足しがちな野菜類をたっぷりとります。

季節感

日本は四季が豊富な土地柄です。いつも旬の食材が豊富に出回っています。出盛り期のものは、「味」「値段」「栄養」が三拍子そろっていて、理想的な食材です。

副菜は気軽に旬の食材を

焼き魚に旬の魚を使う、炒め物や煮物に旬の野菜を組み合わせるなど、ちょっとした工夫でいつもの献立に季節感を盛り込むことができます。おひたしやごま和え、酢の物などの副菜は、旬の食材を取り入れやすいので、まずはここから始めるのも手軽でおすすめです。

冬はあつあつの蒸し物

また、冬には体が温まるあつあつの蒸し物や鍋物、夏には冷たい汁物やつるんとのどごしの良いめん類というように、季節に合ったメニューを組み合わせることもたいせつです。

変化

栄養を重視するあまり、変化が乏しいメニューが続くと、食欲がわかなくなってしまいます。変化やバラエティ(多様性)が大事です。

煮る、焼く、揚げる、炒める

同じ食事の中で、同じ調理法が重ならないようにしましょう。煮る、焼く、揚げる、炒めるなど、違った調理法のおかずがあると充実感が増すものです。

5つの味付け

味つけも、「甘い」「辛い」「酸っぱい」「塩辛い」「苦い」の5つの要素が盛り込まれていると、バラエティーに富み、食事がよりおいしく感じられます。

醤油やみそなどの、同じ味の料理が重ならないよう、調味料の使い方に気をつけるだけでも献立に変化がつきます。こうすると、同時に塩分のとりすぎも自然に防げるのです。

食べる人の好み

食べる人の年齢や好み、体調などに合わせることもたいせつです。たとえば、食べ盛りの若い人にはボリュームのある料理を、お年寄りにはやわらかく調理した噛みやすく飲みこみやすい料理を。また、小さな子どもには細かく切ったり、手に持って食べやすくする工夫なども必要です。

夏バテのときは香味野菜

家族が風邪ぎみのときや、疲れているときには、体の温まる料理や胃に負担のかからない、消化のよいものを作りましょう。夏バテなどで食欲が落ちているときは、しょうがや青じそなどの香味野菜を上手に使って食欲をそそります。