トウガン(冬瓜)

トウガン(冬瓜)はインドが原産です。シルクロードを通って中国に伝播。日本には、平安時代のころすでに伝来していたようです。

盛夏ならではの食べもの

トウガンは夏にとれますが、貯蔵がきいて冬でも食べられるところからこの名がついたとされています。果肉の90%が水分で、特に栄養価はないのですが、あっさりした味わいが涼やかさを呼んで、盛夏ならではの食材として重宝されています。

扱い方と調理法

トウガンは、味が淡白なので、薄味のおいしいだしで煮ることが大切です。煮ものにして葛あんをかけたり、汁もの、蒸しものなどに使います。

大き目に切る

いずれの場合も皮と種をとり除いてから、大きめに切ります。和風の薄味のときなどはいったん熱湯でさっと下茹でをして、水分をとってから用いた方がよいでしょう。

トウガンの薄葛汁

涼しい日なら、さっと茹でたものをそのまま椀に盛って供しますし、暑い日には、早めにつくって冷やしておくと、口当りのよいお吸いものになります。

つくり方
  1. トウガンの芯と種をきれいにとって、緑色が残る位、薄く皮をむきます。厚さ3㎜位に切って、塩を少量入れた熱湯で、さっと茹で、ざるに上げておきます。
  2. だしを火にかけて、塩、醤油で味をつけ、冬瓜を入れます。煮立ったら酒を入れ、最後に水どき片栗粉で、加減をみながらかるくとろみをつけて、火をとめ、生姜のしぼり汁をおとします。
トウガンの葛ひき
つくり方
  1. トウガン200gを5㎝角に切り、だし3カップにもどしてせん切りにした干し椎茸(2枚)と共に入れ、トウガンがすき通るまで煮ます。
  2. 豚肉の薄切り100gは湯通しして3㎝に切り、冬瓜に加えて煮ます。塩小サジ1/2杯、醤油少々で調味し、最後に水どきの片栗粉(大サジ1杯)でとろみをつけ、器に盛っておろし生姜をのせます。湯がいた芝えびを使っても、上品に仕上がります。

ズッキーニ

ズッキーニは、外見はキュウリに似ていますが、トウガンと同じく「うり系」の野菜です。ツルナシカボチャの一種になります。

イタリア料理でおなじみ

ズッキーニはわりと近年になってから日本の食卓に登場した西洋野菜の一つです。原産地は中米ですが、イタリアからフランスのプロヴァンス地方にかけての料理には必ず登場します。緑色種と黄色種があり、ベルナ、パンサー、サマースクォッシュ、クルジエットなど様々な呼び名があります。

おいしいのは夏。ソテー、小麦粉をつけてフライに、茹でてサラダに、詰めものに、ラタトゥーユにするといいでしょう。

ズッキーニのグラタン

ズッキーニとじゃが芋のとり合わせです。

つくり方
  1. ズッキーニも、じゃが芋も細切りにします。
  2. フライパンでじゃが芋を炒め、すき通ったらズッキーニを入れて炒め、塩、胡椒してから生クリームをかけて和えます。
  3. グラタン皿にオイルを薄くひき、②を平らに入れ、パルメザンチーズをおろしたものと、とき卵を流し入れ、180℃の天火で15分位焼きます。
ズッキーニのソテー

皮ごと3㎜位の輪切りにして、かるく塩をふりかけてなじませ、小麦粉をかるくまぶして、油をひいたフライパンで焼きます。にんにくと妙めてもおいしくなります。